不動産を所有している人向け-消費税10%解説

不動産を所有している人向け-消費税10%解説

こんにちは、本日は2019年10月1日に代わる8%から10%に変わる消費税のお話です。

1997年4月に3%から5%に、また2014年4月に5%から8%に消費税が増税となる前後に大きな動きがありましたので、注視する必要がありそうです。
また売主にとっては直接的な費用の負担だけでなく買主の負担増による心理的負担を踏まえて販売戦略を練らなければ安くで売却してしまうという状況になってしまいかねません。

まずは消費税が10%になることにより、 直接的な負担増  間接的な負担 を整理していきたいと思います。

消費税が10%になって何が直接的な負担になるのか?

上記図の点が10%の消費税になることにより直接的に費用の負担が増加します。
物件価格は個人間売買の場合は非課税となりますので
仲介手数料  登記費用  荷物撤去費用  境界確定費用  その他

は課税の対象となります。

直接的な負担はこの5点となります。

 

 

具体的にどれぐらい費用負担なのか?

≪≪サンプルケース≫≫

京都市内に居住用不動産(戸建)を所有

売買契約 2019年7月15日

売買価格 3000万円

取引 2019年10月15日

買主 一般ユーザー

 

仲介料
103.68万円(8%)→105.6万円(10%)
1.92万円増

登記費用(こちらは概要となります)
0.2万円増

荷物撤去費用(30万円とした場合)
0.6万円増

境界確定費用(必要と言われた場合、60万円とした場合)
1.2万円増

10%になることにより合計で3.92万円増

 

 

こちらが直接的な費用負担増となります。
不動産の価格が千万単位のため、約4万円を大きく感じるか感じないかは人によってとらえ方が違うかもしれませんが、買主の負担は売主の負担よりも大きくなります。

 

 

消費税が10%になることによる買主の負担

消費税が10%になることは同時に買主にも負担増となります。売主には直接的には関係はないのですが、買主の負担増による心理的負担を踏まえて販売戦略を練らなければ安くで売却してしまうという状況になってしまいかねません。

 

 

 

買主の負担:リフォームして住む場合(リフォーム費用500万円)


仲介料
103.68万円(8%)→105.6万円(10%)
1.92万円増

リフォーム費用
540万円(8%)→550万円(10%)
10万円増

登記費用(税別30万円とした場合)
32.4万円(8%)→33万円(10%)
0.6万円増

銀行経費
4.32万円(8%)→4.4万円(10%)
0.08万円

10%になることにより合計12.6万円増

 

 

 

買主の負担:新築に建て替えて住む場合(新築費用2000万円)


新築建築費用
2160万円(8%)→2200万円(10%)
40万円増

仲介料
103.68万円(8%)→105.6万円(10%)
1.92万円増

解体費用(250万円とした場合
270万円(8%)→275万円(10%)
5万円増

登記費用(税別30万円とした場合)
32.4万円(8%)→33万円(10%)
0.6万円増

銀行経費
4.32万円(8%)→4.4万円(10%)
0.08万円

10%になることにより合計47.6万円増

 

消費税が上がることによりサンプルケースでは

リフォームする買主で12.6万円増

新築建て替えする買主で47.6万円増

 

と大きな費用の負担が発生します。
この大きな買主の消費税の負担を売主に値段交渉という形で間接的に費用負担をお願いされてしまうことは
想像に難しくありません。

 

※注文住宅の場合に限り、請負契約が2019年3月31日までに完了していれば、引き渡し時期に関わらず消費税は8%となります。
経過処置あり、今回は経過措置については検討に入れておりません。

2014年の5%→8%の際にも同じような経過措置はありましたが、
売主にとっては喜ばしいことに、請負契約をすすめたお客様は少し高くてもご希望の土地が見つかれば、次いつ出てくるかわからないからと進める方が多かったです。

 

 

 

増税前の駆け込み需要への販売戦略

消費税の事柄を目にすることが多くなってきました。増税前の駆け込み需要は始まっております。

不動産を所有されておられる方、特に不要な不動産をお持ちの方はしっかりとした不動産売却の戦略を練っていただきたいです。

 

2019年10月に消費税が10%となった後、相場が落ち着いてきますのは、エリアによってまちまちとなることが予想されます。
京都エリアでも2014年の駆け込み需要前に戻ったのかわからない。

単純に増税後、相場下げが止まらないというところもあるようです。

 

どちらにせよ。駆け込み需要後は一旦買主が減るため、相場も下がってしまいます。
このタイミングで早期売却は価格的に下げないと難しいエリアもありそうです。

 

似た現象が毎年起きます。
毎年4月頭に販売開始される不動産は苦戦します。
同時に販売されている物件が、3月の繁忙期に売却できなかった物件が多いため、値下げして売り切ろうとするお客様が増えます。

駆け込み需要後半から需要後にかけては思ったように売却しきれないことが起きるのではないでしょうか?

 

 

相談するには??

大事な不動産ですので、不要になる可能性があるのであれば、価格が上がった下がったがわかるように現在での価格を把握し、得をする売却ばかりではなく、損のしない売却に心がけてほしいです。

今すぐでなくても現状の価格を把握いただくことにより、そのタイミング時が高いのか安いのかを
人に任せきりにすることなく、安心な不動産取引を行ってください。

どこよりも買い手に近いからできる、高い査定価格・最適利用がきっと見つかります。

ご本人や近しい親族以外の他人が所有している不動産への査定ご利用は、お断りさせていただいております。

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