査定時の注意点:「新築プレミアム」の考察

査定時の注意点:「新築プレミアム」の考察

この記事では「築の浅い物件の査定」時に関連してくる新築プレミアムの考察についてです。
新築プレミアムって何?いくらぐらいなの?
少しで査定時の疑問の参考になれば幸いです。

まだまだ一般的ではないですが、新築プレミアムの考察をせずに査定表を作成すると間違った査定となってしまいます。
しかし不動産会社の担当はわかっているので、「新築プレミアム」という言葉を使わずに調整したりします。
これは間違ったことではなく査定表のシステムとして新築プレミアムの考えが含まれていない査定表を使っている。または使わされているためです。査定表を見て無理な調整?と感じるところ実は「新築プレミアムの考察」かもしれません。

築の浅い戸建の査定表をご覧になっていただく時には「新築プレミアム」是非知っておいてください
では以下より新築プレミアムについてご説明に入ります。

新築プレミアムを考察する必要性

一般的に不動産査定に利用される「取引事例査定法」で導き出された査定額が
正しいかどうか確認する際に必要となります。
特に築15年までの物件には「取引事例査定法」では事例が少なすぎて誤差が
多いため補助的に考察結果を加え検討する必要があります。

新築プレミアムって何?

まずは新築プレミアムは何か?を整理しましょう。

  • 新築には開発経費、販売経費、広告宣伝費、営業活動費など、価格が上乗せ分
  • 新築注文ならではの選ぶお楽しみ分
  • 設備の新品と中古の差

大きくはこの3つの合計が新築プレミアムです。
中古戸建であなたのお家を購入する方はこの3つがない状態を理解して購入いただきます。
特に「・新築注文ならではの選ぶお楽しみ分」を経験せずに購入することになります。

ですので査定段階から考慮しなければ残念ながら見当違いの売却予想金額となり
売れ残ってしまうかもしれません。

忘れがちな消費税

新築でご購入されたお家には消費税がかかっています。
消費税を販売時には差引なければなりません。

お手元に売買契約書が残っていればのなかに価格が書かれています。
そちらに消費税額が書かれています。

お手元に契約書がない場合は以下の計算を行ってください。
全体の価格-土地価格=建物価格
建物価格×0.08(※2019年3月時)=消費税額

建物にのみ消費税がかかり、土地には消費税がかからないのでご注意ください。
土地価格は査定表をご覧になってください。

新築には開発経費、販売経費、広告宣伝費、営業活動費など、価格が上乗せ分

新築プレミアムの1つ、いわゆる「営業費用」がかかっています。
中古物件で販売するにも仲介料がかかります。
例えば
3000万円で売却すれば消費税込みで約103万円かかります。

つまり大々的に販売をされている会社から買えば人件費のかかります。
最低でも3%以上かかっています。

新築注文ならではの選ぶお楽しみ分

新築注文を建てられた方はお分かりいただけると思いますが楽しかったと思います。
その楽しかった分は自由度や人件費や売主の好みというカタチで差し引かなければなりません。
売却しやすいと取り戻せる分もありますので、不動産会社と相談してください。

設備の新品と中古の差

例えばトイレは新築の時は新品でした。
他人が2回使ったトイレを購入とするとしたら金額で買いますか?

半額の方もいれば、何円でも他人が使用したトイレは嫌だと仰る方もいらっしゃいます。
新築プレミアムのなかでの「設備の新品と中古の差」になります。

屋根や外壁などの建材とは違い、設備においては新品でないという事は償却計算では計算できない建材もあります。

新築プレミアムはいくらぐらいなのか?

これは場所によって違います。
築浅の物件が少なく、希少性が高いときなどは流動性というところでカバーする会社もあれば、
新築プレミアムを差し引かない会社もあります。

しかし大体ということであれば一般的には物件総額の15-25%と言われています。
売り物件の少ないところは比較的低く、売り物件多いところは比較的高く設定されているようです。

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