古民家や町屋を改修工事するときの補助金について(京都市)

古民家や町屋を改修する際、新建材で建っている建物よりも工事費用がかかります。
しかし、京都の街並みのため保存の見地から残しておきたいと考える方も少なくないのではないでしょうか。

そこで問題になってくるのが「届け出」と相談場所です。
未だこの届出に関して安易に情報が取得できない状況がつづいているため、相談する相手を間違えるとできない。やったことないとなりかねません。

残念ながら、残さない方がいいよ。と説得されてしまうかもしれません。
保存は必ずしも正解ばかりではないという事が事実かもしれませんが、
ハードルが「届け出」だけの話で壊されているのならばもったいないかな・・とお調べしてみました。

毎年変わるものだと思います。
この記事を書いているのは令和元年2019年時です。
保存するのか、壊すのか。お考えになられている方のご参考になれば幸いです。

 

京町屋の補助金について

京都市 町屋 早見表

なんかいっぱいあってわかりにくいですね。
実は担当部署も違います。
一つずつ行きましょう。

京町家条例に基づく補助金

(お問い合わせ先)
京都市都市計画局 まち再生・創造推進室(京町家保全継承担当)
TEL 075-222-3503

こちらで取り扱っている補助金は
「京町家条例に基づく補助金」

・指定地区内の京町家 に対する補助金
・個別指定の京町家 に対する補助金

つまりはエリアや個別で指定されたところ限定の補助金になります。

以下に指定地区と個別指定の一覧表のリンクをつけておきます。
ご確認ください。このエリアでなければこの補助金は使えません。

指定京町家エリア
https://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000224437.html

個別指定された京町家一覧
https://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/cmsfiles/contents/0000224/224437/shiteiitirann3.pdf

 

空き家活用・流通支援等補助金

(お問い合わせ先)
京都市都市計画局 まち再生・創造推進室(空き家対策担当)
TEL 075-222-3503

空き家用の補助金となります。
空き家でない場合は使えません。

引用 1年以上,居住者又は利用者がいない一戸建て・長屋建ての空き家を,まちづくり活動の拠点など京都市の活性化につながる活用をする場合に,改修費や家財の撤去費の一部を助成します。

京町家等とは,昭和25年11月22日以前に着工された伝統構法(柱,梁等の主要構造部が木材で造られており,壁には貫に竹木舞の土壁が多く用いられている木造軸組構法のこと。)によって建築されたものをいう。
(条件抜粋)

と空き家かつ京町の場合に補助金の対象となる可能性があります。

補助金額や補助工事

補助金額
・補助対象となる改修工事にかかる費用の3分の2
・上限額60万円
・家財の撤去に係る費用は,申請額を補助額とし,上限5万円

補助対象工事
(1)台所,浴室,洗面所又は便所の改修
(2)給排水,電気又はガス設備の改修
(3)壁紙又は床の仕上げ等の内装の改修
(4)屋根又は外壁等の外装の改修
(5)耐震性が向上する工事(土台又は柱等の修繕など)
(6)特定目的で活用するために必要となる造作工事
(7)家財の撤去
(8)前各号に掲げるもののほか,市長が必要と認めるもの
※工事に必要な撤去,復旧工事や仮設工事も補助対象

 

京町家まちづくりファンド改修助成金

(お問い合わせ先)
公益財団法人
京都市景観・まちづくりセンター
京町家まちづくりファンド担当
TEL:075-354-8701

京都が京都であるためにと活動されておられる団体
セミナーやイベントも多く活動されておられます。

今年は募集期間:2019年5月10日(金)~ 2019年7月19日(金)
と募集期間が短いです。
お申し込みの際は長めにご準備を行ってください。

補助金・補助内容
■地域まちづくりの推進に効果が期待され、良好な景観の形成につながる京町家の改修等に対し、下記の2種類の改修助成を行います。
ア:京町家の改修
[  対象  ]地域コミュニティに貢献する京町家を、伝統的意匠に修復する工事
[ 助成金額 ]工事費の2/3かつ上限500万円
イ:通り景観の修景
[  対象  ]複数棟で一体として取り組む歴史的まちなみ景観の修景
[ 助成金額]工事費の3/4(共用部分)または1/2(各戸の専有部)、総額上限1,000万円

また補助金については本店が京都市内にあることが条件など
様々な条件があります。

補助金申請などの利用をご検討されている場合はこの辺りの知識を併せ持つ建築家にご相談ください。

それ以外にも省エネ・耐震など京町家にも利用できる多くの補助金があります。保存するため多くの補助金制度があります。

解体してしまう以外の選択肢もぜひご検討してみてください。

また例年、年度末までは予算が残っていないことが多いそうです。
お早目のご検討を行ってください。

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